文化国家とは何だろうか

 文化国家とは何だろうか。
 私は、そこに落ちこぼれのない教育があり、精薄児が生まれない予防医学があり、難病の治療が進んで、重病・奇病に苦しむ人口が少ない国家であると定義する。
 一国が他の国を侵略するのは、必ず自分より民度も文化水準も低い国に向かってなされ、あたかも高きにある水が低きに向かうがごときものである。これを防ぐのは軍備ではない。
 高い水準の文化を備えた平和な国民の生活であり、他国の人々の羨望の的となって、侵略どころか移住を希望するぐらいになることである。
 軍備に使う予算のごく一部分でもよい。国が喘息に苦しむ児童にアサイ・ゲルマニウムを買い与え、妊婦にも服用させるということは、実現させようと思えばできることなのであり、要は、すぐれた知性と決断の問題であると考えるのである。
 私は、また文化水準の高い国には、末期症状の人だけの病院と死をみとる専門病院があるべきだと思う。なぜなら、私のアサイ・ゲルマニウムが今日までどれほど多くの人々を病苦から解放し、また静かに永遠の眠りにつかせたか数え切れないし、これ以上に他に物質はないからである。(p.169,L.3~p.170,L.6)